こんにちは!しゅんです!
いきなりですが皆さんは豊作貧乏という言葉を聞いたことがありますか?
経済学で議題になるものなのですが、これが割と問題になっています。
ぼくも先日知ったんですけどかなり興味深いものだったので今回はこの豊作貧乏が一体何なのか、そしてどうしてこのようなことが起こるかを解説していきたいと思います!
原理自体は中学生の公民で勉強する需要曲線と供給曲線が分かっていれば理解できます!
それでは解説していきましょう!
このブログでは経営工学を勉強している現役理系大学生が、経営工学に関することを色々話していきます!
ぼくが経営工学を勉強している中で感じたことや、興味深かったことを皆さんと共有出来たら良いなと思っています。
そもそも経営工学とは何なのでしょうか。Wikipediaによると
経営工学(けいえいこうがく、英: engineering management)は、人・材料・装置・情報・エネルギーを総合したシステムの設計・改善・確立に関する活動である。そのシステムから得られる結果を明示し、予測し、評価するために、工学的な分析・設計の原理・方法とともに、数学、物理および社会科学の専門知識と経験を利用する。
引用元 : 経営工学 – Wikipedia
長々と書いてありますが、要は経営、経済の課題を理系的な観点から解決する学問です。
豊作貧乏ってなに?
まずは豊作貧乏が一体どんな現象なのか簡単に説明します。
豊作だと結果的に農家の利益が少なること
普通に考えたら作物がたくさん収穫出来たらたくさん儲かるもんだと思っていました。みなさんはどう感じたでしょうか?
でも現実にこのようなことは起こっているのです。では一体なぜ豊作貧乏が起こってしまうのでしょうか。
それでは豊作貧乏が起こる理由について解説したいと思います。
これを解説する前にいくつか前提知識が必要になるのでまずはそれについて解説したいと思います。
これから紹介する前提知識を既に知っている場合は豊作貧乏の説明まで飛んでください!
需要曲線と供給曲線
需要曲線と供給曲線は中学生の公民の範囲で勉強するものです。
簡単に言うと縦軸を価格、横軸を数量にしたグラフに表れる線のことです。
需要曲線には消費者側の考えが表れており、供給曲線には生産者側の考えが表れています。
下の図を見てより詳しく解説していきます。
曲線と書かれてありますが、今回は簡単のため直線で書いています笑
需要曲線から見ていきましょう。
基本的に需要曲線は右下がりの曲線になります。
モノの値段が上がるとあまり買わなくなり、値段が下がるとたくさん買うことを需要曲線は表しています。
これはぼくたち目線の曲線なので日常で考えてみると分かりやすいと思います。
一方供給曲線は生産者側目線の曲線なので逆で考えてみてください。
基本的に供給曲線は右上がりの曲線になります。
モノの値段が上がればたくさん売りたいし、値段が下がればあまり売りたくないことを供給曲線は表しています。
需要曲線と供給曲線が交わる点を市場均衡点と呼びます。
消費者と生産者の意見が良い具合に調節されたのが市場均衡点で、最終的にこの点の価格と数量に落ち着きます。
だいたいの商品の需要と供給についてはこの図でだいたい説明できてします。
続いて上の図を見てください。仮に市場均衡点における価格が300円、数量が5個だったとしましょう。
つまり市場では農家が収穫した作物が300円で売られ、5個買われるということを表しています。
このとき農家の利益は300円×5個で1500円になります。グラフで見るとオレンジで囲んだ部分の面積になります。
このことを覚えておいてください!この後の農作貧乏を解説するときに登場します!
需要の価格弾力性とは
続いて需要の価格弾力性について説明したいと思います!
需要の価格弾力性とは、ある商品の価格が増減したときにどれだけ需要が増減するかを数値で表したもので、1を基準にして評価します。
例えばティッシュについて考えてみましょう。
ティッシュは日常的に使うものなので、例え値段が上がっても仕方なく買います。
このようにティッシュのような生活必需品は需要の価格弾力性が低くなります。
今度はブランド物のバッグについて考えてみましょう。もし値段が上がったら少し買うのを躊躇してしまいますよね。
このようにブランド物のような贅沢品は需要の価格弾力性が高くなります。
これをグラフで表すと上の図のようになります。
需要の価格弾力性が小さいときは需要曲線の傾きは急になり、大きいときは傾きが緩やかになります。
今回のテーマである作物は生活必需品に分類されるので需要曲線の傾きは急になります!
豊作貧乏がなぜ起こるのか
それでは最後に豊作貧乏がなぜ起こるのかについて解説していきます!
先ほどまでのおさらいです。農作物は需要の価格弾力性が大きいので需要曲線は豊作になる前の利益はオレンジの部分の面積になります。
次に豊作になった場合を考えます。供給できる作物の量が増えるので供給曲線は右下側に移動します。
供給曲線が右下側に移動する理由は数量が同じ場合で見ると分かりやすいかもしれません。たくさん取れた方が価格が1個当たりの値段が下がるので右下に移動します。
このときグラフで見ると分かるように市場均衡点も右下にシフトします。
ということで農家の利益は水色の部分の面積になります。オレンジと比べてどうでしょうか?
明らかにオレンジの面積よりも小さくなっています。
つまり豊作になった時の方が農家の利益が小さくなってしまうんです。
これが豊作貧乏です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回は豊作貧乏について解説していきました。
現実で起きている問題の仕組みが、意外と分かりやすく理解できるのは驚きでした。
今後も経営工学を勉強してきて興味を持ったことを解説していきたいと思います!
NBAのデータ分析をする記事もあります。こちらもぜひ読んでみてください!
最後までこの記事を読んでくれてありがとうございました。
この記事が役に立ったら幸いです。